Pinned Sites(Windows7+IE9) †
新しいインターネットショートカット。Pinned Site Shortcut (.website)
あるいはIEの「サイトモード」。
デスクトップとWebを融合させる仕組み。
Google Chromeの「アプリケーションのショートカットを作成」をMSがWindowsに取り入れた感じ。
公式情報
Pinned Sites: Windows 7 Desktop Integration with Internet Explorer 9
Internet Explorer 9 の新機能「固定サイト」 (Pinned sites)
- サイトのアイコンやIEのタブをタスクバー、またはスタートボタンにドロップすると、Windows7はそのサイトをデスクトップアプリのように見せるようになる。
- こうして開いたIEでは登録したページが「ホームページ」になる。
→ユーザーがWebアプリの起点ページを決められる。 - タスクバーに登録されるので、Windowsキー+数字キーですぐに起動可能。
- MacのDockのようなUIでWebアプリを開けると言えなくもない。
サイトに埋め込めるジャンプリスト用メタデータ †
- Webアプリ名称
- Webアプリの説明(ツールチップ)
- URL(HTTP、HTTPS、FTPのみ)
- ナビゲーションボタン色
戻ると進むボタンの色。指定しない場合はfaviconから色が抽出される。 - ウィンドウサイズ
最小は800x600。高さを無駄に大きくするとどの環境でも縦サイズが最大になって良いかも。 - ジャンプリスト
動的に生成すると、ウィンドウを開くときに反映されるらしい。(実際はそのウィンドウを閉じたとき?一度開いて閉じないと反映されていない)
サイトのサイドバーやヘッダー部分をWindowsのタスクバーにコピーできる感じ。アイコン(.ico)付きで。
サイト上での個人設定を反映させて、ログインしているユーザー用の(そのサイトでの)ショートカット集を作ったり、人気のタグを載せられる。
サイトのブックマーク数とか。
そのユーザーの閲覧履歴を載せるとか。
知人の新着日記を出すとか。
要クライアントサイドスクリプトでジャンプリストに適用できるもの †
- ジャンプリストに独自のカテゴリー
既定は「タスク」という分類。他の分類にしたいときに。見た目だけの問題。
でも独自カテゴリーに登録した項目は「タスク」とは異なり、ユーザー側で削除したり、ジャンプリストの上位に「いつも表示」させることができる。
削除可能なので、サイトにアクセスしたときに有無を言わさずジャンプリストを登録するのはやめたほうがいい。削除したものが戻ったり、「いつも表示」カテゴリーと重複してしまう。
初回アクセスかどうかを判定できるらしいので、1回だけ登録、ということもできそう。→ http://msdn.microsoft.com/ja-JP/library/gg593070.aspx
これを使わないなら、かつての「このサイトをお気に入りに登録」ボタンや「このページをホームページに設定」ボタンのように、ユーザーの操作でジャンプリストを作ったほうが良さそう。
「タスク」の登録は有無を言わさず行ってもいい。 - サムネイルツールバー
Windows7でWindowsMediaPlayerを使ったときのタスクバーサムネイルのように。
ボタン付きのリアルタイム(動画などが動く)サムネイルができる。
動画の他、スライドショーにも使えそう。 - タスクバーアイコン(favicon)に重ねて表示するステータスアイコン
サイトに更新があったときにタスクバー上でアイコンを強調表示するなど可能。(スタートメニューの方でも有効?)重ねるアイコンはサイト側が用意した物。非ログイン状態なら警告アイコン表示などにできそう。
いつ表示を変えられるのか?→IE専用イベントが存在するらしい。msSiteModeJumplistItemRemovedなど。→MSSiteModeEvent Objectの「See Also」 - アイコンの点滅
オーバーレイアイコンと使用目的は一緒。
より強調できる。
ただのインターネットショートカット(お気に入りアイコン)と異なる点 †
- ウィンドウサイズの指定
ウィンドウサイズが指定できる。ウィンドウを開いた後にサイズ変更すると次回以降そのサイズになるので、強要にはならない。初期サイズ。 - ナビゲーションボタン色の指定
以前のIE、他のWebブラウザーで作ったインターネットショートカットと同じ点 †
- タスクバー、スタートメニューに登録できる
以前でもクイック起動などのツールバーに登録したり、スタートメニューに登録することはできた。大した変化ではない。
IE以外のブラウザーで作ったショートカットでもツールバーやスタートメニューには登録できる。特にGoogle Chrome[?]の「アプリケーションのショートカットを作成」と比べると、サイト側が指定したジャンプリストや戻るボタンの色を使えることくらいしか違いはない。ジャンプリストのいい活用法がない限り利点はなさそう。
実装方法 †
- metaタグ
HTMLヘッダーに書くだけ。<meta name="msapplication-task" content="name=ToDo;action-uri=http://wiki.pmint.name/index.php?ToDo;icon-uri=/favicon.ico"/>
- IE専用拡張DOMをスクリプトで操作して
クライアントサイドスクリプトで。window.external.msSiteModeCreateJumplist('ウィキエンジンX メニュー'); window.external.msSiteModeAddJumpListItem('ToDo', 'http://wiki.pmint.name/index.php?ToDo', '/favicon.ico');
※IE以外ではエラー。
「Add」なのに、ジャンプリスト上では追加した順と逆になるらしい。Windowsエクスプローラーで複数ファイルを選択したときといい、相変わらずこういうところがあるMS。
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/bb268249.aspx
上記ページの「msSiteMode…」系メソッド参照。
実装例・活用例 †
サイト側では個人用のスタートページ「ダッシュボード」を用意するといいかも。Webアプリ内で最もデスクトップ寄りのページ。
- はてなブックマーク
- Internet Explorer 9 Beta の「ピンサイト機能」と「ジャンプリスト」に対応しました
サイトのヘッダーをジャンプリストでも。
- ニコニコ動画
ニコニコ動画はWindows Internet Explorer 9に対応しました!
サイトのヘッダーをジャンプリストにも置く感じ。
IE拡張DOMをJavaScriptで使用している例。ジャンプリストに「タスク」以外のカテゴリーを作っている。
「Pinned sites」→「ピン止め」と呼んでいる。